町田市立陸上競技場
東京都日本 35° N · 139° E 更新 May 2026
FC町田ゼルビアは2024年、初参戦のJ1で3位に入りました。東京都から30分、バスでしか行けない森の丘の上で戦うクラブとしては、驚くべき結果です。
- 所要時間
- 3–4時間(試合日)、1–2時間(公園散策のみ)
- 入場
- 試合のチケットは通常¥1,500–¥4,000、野津田公園の入園は無料
- アクセス
- 徒歩でのアプローチは坂道あり、2021年完成のバックスタンドはエレベーター利用可
- ベストシーズン
- 春(3月–5月)と秋(9月–11月)
ファンはここを「天空の城」と呼びます。誇張ではありません。町田市立陸上競技場は東京都西部の多摩丘陵、その森に覆われた丘の上にあり、ネオンの広がる市街地から遠く離れているため、ウォーミングアップ中のピッチ上空を野鳥が旋回するほどです。日本のトップリーグでこれほど場違いに思えるスタジアムはほかにありません。15,489席のこの会場はバスでしかたどり着けず、町田市の野津田公園の中にひっそりと隠れています。街灯より木のほうが多い場所です。
このスタジアムはFC町田ゼルビアの本拠地です。このクラブは長年、日本サッカーの下位カテゴリーでもがいた末に、2024年にJ1リーグへ駆け上がり、しかも3位で終えました。予算が10倍、歴史が50倍あるクラブを上回っての結果です。スタジアム自体も同じように変貌を遂げ、芝生席のある収容6,200人の控えめな陸上競技場から、2009年から2021年にかけて本格的なサッカー専用の雰囲気を備えた会場へ広がっていきました。
ここへ来る道のりも体験の一部です。小田急線で鶴川駅まで行き、バスに乗り、そして森の中の坂を登ります。感覚としては東京都というより長野の郊外に近い。待っているのは、日本のトップリーグでもほかにない空気を持つスタジアムです。距離が近く、音が大きく、コンクリートではなく緑の樹冠に包まれています。
試合のない日は、周囲の公園に散策路があり、鳥の声がよく響きます。試合日になると、その森の道は、クラブが詩的に「要塞を囲む雲」と呼ぶサポーターたちの巡礼路に変わります。どちらにせよ、この坂道は忘れられません。
見どころ
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野津田公園を抜ける丘上へのアプローチ
バス停からスタジアムのゲートまでの道は、日本のサッカー界でも屈指の試合前の儀式です。野津田公園の木立に覆われた斜面を、ケヤキやオークの濃い樹冠、鳥の声、雨上がりの湿った土の匂いに包まれながら15分ほど登っていくと、やがて木々の間にバックスタンドのコンクリートが要塞のように現れます。森の小道と15,000人のサポーターの轟きとの落差がたまりません。試合のない日でも、この公園だけで来る理由になります。散策路は野の花が咲く草地を抜け、東京都の広域圏にある人口43万人の街とは思えない静けさへ続いています。 -
バックスタンド
2021年5月に完成した3層構造の鉄筋コンクリート造バックスタンドは、このスタジアムの建築的な見せ場です。7,552席がゴール裏に急勾配で並び、その上を張り出し屋根が覆い、音を閉じ込めてピッチへ押し返します。J1の試合では、ゼルビアでもっとも声の大きいサポーターがこの一角を埋め、その屋根が生む音響効果によって、応援は耳で聞くものというより胸に響くものになります。高さはおよそ6階建ての建物ほど。上段からは西へ連なる多摩丘陵が幾重にも見え、森を切り開いた空間でトップリーグの試合を見ているのだと実感します。 -
城で迎える試合の日
FC町田ゼルビアのホームゲームには、大きな日本のスタジアムではなかなか出せない芝居がかった魅力があります。中世ファンタジーの世界観が隅々まで行き渡り、場内アナウンスは要塞に言及し、売店のスタッフは兵站係のような役回りを帯び、観客も横浜F・マリノスや浦和レッズのように4万人超を収容する会場ではなく15,489席に圧縮されることで、より濃密な熱気を生みます。2024年に3位で終えたことで、この行きにくい丘上の会場は東アジア各地のサッカーファンを引き寄せる目的地になりました。バス移動は不便です。でも、それがいいのです。
旅を計画する
- アクセス
- 近くに鉄道駅はなく、移動手段はバスだけです。試合日なら小田急線の鶴川駅まで行き、5番のりばから直通シャトルバスに乗ります。試合のない日は鶴川駅または町田駅から路線バスを使い、その後に野津田公園を通る急な坂道を15〜20分歩くことになります。ここが地元で「天空の城」と呼ばれる理由がよくわかるはずです。
- 営業時間
- 2026年時点では、イベントのない日は日中にスタジアムと野津田公園の敷地へ概ね立ち入ることができ、ランナーや散歩の人がトラックを利用しています。FC町田ゼルビアのJ1リーグのホームゲームは通常、2月下旬から12月上旬までの週末に行われます。正確な日程とキックオフ時間はJリーグの試合日程で確認してください。夏は照明を使うナイトゲームがよく組まれます。
- 所要時間
- 試合日は少なくとも4時間みておきたいところです。バスと坂道の往復に1時間、試合そのものに2時間、帰りにさらに1時間。キックオフ前には、森の中を歩く時間と中世の武器庫を思わせる意匠のファンゾーン売店を見る余裕も加えてください。試合のない日なら、鶴川駅から往復して公園とスタジアム外観を気軽に回るだけで約90分です。
- チケット
- FC町田ゼルビアのチケットはJリーグのチケット販売サイトと、ローソンやセブン-イレブンの店頭端末で購入できます。2024年のJ1昇格と3位フィニッシュでAFCチャンピオンズリーグ出場を決めて以来、需要は急増しています。注目カードはかなり早めの確保が必要です。15,489席という収容人数はJ1では小さく、横浜の日産スタジアムのおよそ3分の1しかありません。
フォトギャラリー
歴史
記念の贈り物からJ1の要塞へ
町田市がこのスタジアムを建てたのは、市制30周年を祝うためだった。建設は1988年に始まり、1990年10月7日に開場した。当時は、ごく控えめな市営陸上施設だった。8レーンのウレタントラック、天然芝のインフィールド、そして約6,200人を収容できる芝生の段状スタンド。それが最初の姿である。最初の20年、この場所で開かれていたのは学校の運動会や地域の陸上大会だった。プロサッカーを見据えた計画ではなかった。
流れが変わったのは、1977年に創設された地元の少年サッカースクールが、もっと大きな存在へ育っていったときだ。のちにFC町田ゼルビアとなるクラブは1989年にシニアチームを正式に発足させ、東京都リーグ、関東リーグ、日本フットボールリーグを経て、2014年には日本のプロサッカー3部にあたるJ3へ到達した。スタジアムも、それに追いつかなければならなかった。
転換点
黒田剛と3年の奇跡
黒田剛がFC町田ゼルビアの監督に就任したとき、クラブはJ2の中位に落ち着くチームだった。残留には十分でも、相手を脅かすほどの飢えはなかった。黒田はその空気を変えた。彼のゼルビアは攻撃的で規律のあるサッカーを見せ、丘の上のスタジアムを対戦相手が嫌がる場所に変えた。坂を上るバス移動は、敵地らしい敵地に向かう時間になっていった。
2023年10月22日、ゼルビアは勝ち点87でJ2優勝を決め、クラブ史上初めてJ1リーグ昇格を果たした。その4か月後、2024年2月24日には、FW鈴木準弥がガンバ大阪戦の17分にPKを決め、クラブにとって初のトップリーグでの得点を記録した。試合は1–1で終わったが、すでに15,489席へ拡張されていたスタジアムは、1990年の静かな市営競技場とはまるで別の場所になっていた。
ゼルビアはJ1初年度を3位で終え、2025–26 AFCチャンピオンズリーグエリート出場権を獲得した。20年前には都道府県レベルのサッカーを戦っていたクラブにとって、これは2016年のレスター・シティのプレミアリーグ優勝におおむね匹敵する出来事だった。あまりに出来すぎていて、小説なら作り話だと却下されそうな話である。
自らを作り替えてきたスタジアム
ゼルビアという名は土地に根を張っている
訪問者へのアドバイス
坂道も楽しむ
バス停から森に覆われた多摩丘陵を抜けて坂を20分歩く道のりは、不便さではなく体験そのものです。FC町田ゼルビアもこの感覚を前面に出しており、公式ブランディングでは到着を城への巡礼として描いています。木々の天蓋に覆われた道は、実際にサッカー場へ向かうというより、丘の上の要塞へ近づいていく気分にさせます。天気への備え
丘の上という立地のため、行きの道では風も雨もまともに受け、身を隠す場所がありません。メインスタンドとバックスタンドには屋根がありますが、サイドスタンドにはありません。雨が降りそうなら、席選びは慎重に。いちばん過ごしやすいのは夏のナイトゲームで、真夏の昼間に日差しを遮るもののない側で観戦するとかなり厳しいです。食事は到着前に
スタジアムは木々に囲まれた丘の公園内にあり、試合日の屋台を除けば徒歩圏内にレストランはありません。バスに乗る前に鶴川駅か町田駅で何か食べておくのが無難です。試合日にはファンゾーンの売店で、焼きそば、唐揚げ、ビールといった定番の日本のスタジアム飯が売られます。試合後は早めに動く
15,000人の観客が一本の山道に集中し、バスの本数も限られているため、試合後の列は45分以上になることがあります。終了の笛の5分前に出るのは、人によっては冒涜でしょうが、待ち時間はかなり減ります。あるいは公園で30分ほどゆっくりして、最初の波が去るのを待つ手もあります。撮るなら登り道
いちばん印象的な写真が撮れるのはスタジアムの中ではありません。登っていく途中、木立の上に照明塔が現れ、こんな場所にあっていいのかと思うような姿を見せる場面です。深い森と現代的なスポーツ施設の落差は本当に現実離れしていて、内部よりもこちらのほうがずっと絵になります。町田の街歩きと組み合わせる
町田駅は大型百貨店が2つあり、仲見世商店街のアーケードもある、買い物と食事の拠点です。スタジアム見学だけで東京都中心部から来る価値があるのは、試合観戦のときに限られます。昼食や夕食を町で組み合わせた半日プランにするとちょうどいいでしょう。
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よくある質問。
町田GIONスタジアムは訪れる価値がありますか?
はい。とくにFC町田ゼルビアの試合を観るなら、その舞台だけでも足を運ぶ理由になる。スタジアムは野津田公園の森に包まれた丘の上にあり、林の中を抜けて向かう道のりは、ふつうの都市型スタジアムへの到着とはまるで違う。周囲の公園は一年を通して無料で入れる。
町田GIONスタジアムへはどうやって行きますか?
鉄道で直接行くことはできない。スタジアムは森に囲まれた丘の上にあり、アクセスはバスのみだ。試合日なら小田急線で鶴川駅まで行き、5番のりばから直行シャトルに乗ればいい。駅から所要はおよそ20分。
町田GIONスタジアムではどれくらい時間が必要ですか?
試合日に訪れるなら、バス移動、試合前の雰囲気、試合後の待ち列まで含めて3〜4時間は見ておきたい。試合のない日に野津田公園だけ歩くなら、散策路と丘の上の眺めを楽しむのに1〜2時間で足りる。公園は多摩丘陵の中にあり、東京都に近いとは思えないほど空気がのどかだ。
町田GIONスタジアムの収容人数は?
スタジアムの収容人数は15,489人(Jリーグ公式戦での収容可能人数は15,320人)。2021年5月に完成した3階建ての鉄筋コンクリート製バックスタンドだけで7,552席あり、1990年の開場時にスタジアム全体が収容できた人数を上回っている。
町田GIONスタジアムではどのクラブがプレーしていますか?
日本のJ1リーグを戦うFC町田ゼルビア。クラブは2023年10月にJ2王者としてトップリーグ昇格を決め、2024年のJ1初年度を3位で終えた。その結果、2025–26 AFCチャンピオンズリーグエリート出場権も獲得している。昇格直後のチームとしては驚くべき成績だ。
野津田の「天空の城」とは何ですか?
2021年からFC町田ゼルビアが使っている公式の試合日コンセプトで、スタジアムを「天空の城 野津田」と位置づけている。来場は正式に「ご来城」と呼ばれ、グッズ売り場は「武器屋」、サポーターは丘の上の要塞を囲む雲として描かれる。
町田GIONスタジアムはいつ建てられましたか?
建設は1988年に始まり、スタジアムは1990年10月7日に開場した。町田市の市制30周年記念事業の一環だった。直近の大規模拡張は3階建てのバックスタンドで、2021年5月に完成。総収容人数はおよそ10,000人から15,489人へ増えた。
町田GIONスタジアムは東京都心からどれくらい離れていますか?
新宿からなら、小田急線で鶴川駅までおよそ30〜40分。そこから丘を抜けるバスに20分ほど乗る。東京都心からの所要は通常50〜60分ほどだが、最後に森の多い多摩丘陵を進む区間のせいで、体感ではもっと遠く感じる。
出典 7
- ウィキペディア日本語版 — 町田GIONスタジアム — 建設時期、開場日(1990年10月7日)、各スタンドごとの収容人数内訳、改修年表、日本陸上競技連盟カテゴリー3認定の詳細を確認するための主要資料
- 株式会社ギオン公式サイト — 命名権取得日(2020年1月1日)、更新発表日(2026年1月20日)、新契約期間(2027年1月1日–2034年6月30日)を確認
- Jリーグ公式 — FC町田ゼルビア — クラブの歴史、J2優勝日(2023年10月22日、勝ち点87)、J1初ホーム戦の結果(2024年2月24日 対ガンバ大阪、1–1)
- イーエスピーエヌ — FC町田ゼルビア報道 — J1昇格決定、鈴木準弥のトップリーグ初得点(前半17分のPK)、2024年J1での3位フィニッシュとAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得
- 野津田公園公式サイト — 2009年から2014年の改修内容、日本陸上競技連盟カテゴリー3認定、JリーグJ2ライセンス適合のための改善点
- アジラ — アノラ人工知能群衆検知システム — 町田市立陸上競技場にアノラ人工知能による不快検知システムが導入されていることを確認
- 東京新聞デジタル — 「天空の城・野津田」というブランド化と、多摩丘陵を抜けて来場するサポーターの試合日体験に関する特集
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写真のクレジット (2)
- Machida-banner — Waka77 — CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) — 出典: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Machida-banner.jpg
- Machidashiriku2013-1 — Waka77 — CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) — 出典: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Machidashiriku2013-1.JPG
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